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株式会社モリのよもやま話~注意~

株式会社モリの更新担当の中西です

 

さて今回は

~注意~

ということで、現場のプロが実際に意識している「軽天工事の注意ポイント」を技術的・現場的視点から深掘りしてご紹介します。

 

軽天工事(軽量鉄骨下地工事)は、壁や天井の骨組みを正確につくる内装工事の要です。
その完成度が、仕上げの美しさ・建物の安全性・施工全体の効率に大きく影響するため、細部まで注意を払うことが求められる仕事です。


1. 【寸法の精度】わずかなズレが大きなミスに直結

軽天は“下地”とはいえ、すべての仕上げの基準となる存在です。

よくある失敗例:

  • 壁がわずかに傾いて、クロス仕上げに波打ちが出る

  • 天井が水平でないと照明器具の設置に影響

  • 開口寸法ミスでドア枠や窓が入らない

対策:

  • 墨出し段階での二重確認

  • レーザー墨出し機と下げ振りによる垂直・水平の確認

  • 他職との打ち合わせによる寸法調整

「ミリ単位」の精度こそ、軽天工の誇りです。


2. 【材料の保管と取り扱い】湿気・変形に注意

軽量鉄骨(LGS)は軽量とはいえ、環境や扱い方によって精度に影響する素材です。

注意点:

  • 雨天時や湿気の多い現場での材料保管

  • 床に直接置くと曲がり・汚れ・サビの原因に

  • 投げ置きによる変形やバリ発生

対策:

  • 乾燥した平らな場所にラック保管

  • 現場搬入後すぐに仮組・仮置きで変形を防止

  • 丁寧な運搬・保護具の使用

材料の精度を守ることが、施工の質につながります。


3. 【構造・設計との整合性】“図面どおり”が必ずしも正解ではない

現場での“施工図”や“設計図”には、時に現実とのズレや解釈の余地がある場合もあります。

起こりやすい問題:

  • 設計図と実寸が合わない(配管や梁の干渉)

  • 高さ設定のズレ(天井高の変更・梁逃げ)

  • 設計側の意図が不明瞭な記載

対応策:

  • 着工前に設計担当・監督と図面整合性の確認

  • 現場実測による事前調整

  • 柔軟な判断力と報告・相談の徹底

“現場目線”での判断力が、最終的な品質を左右します。


4. 【施工順序と工程管理】他職との干渉を防ぐ

軽天工事は内装の初期工程であり、配線・配管・空調・断熱材など多くの業種との連携が必要です。

トラブル事例:

  • 電気配線と干渉して吊りボルトが打てない

  • 設備配管が軽天下地を貫通

  • 他職との工程バッティングで手戻り

防止策:

  • 着工前ミーティングで工程と位置の共有

  • 先行配管・配線とのタイミング調整

  • 各業種との“現場レベル”でのコミュニケーション

「全体を見て動ける職人」が、現場に重宝されます。


5. 【安全対策の徹底】高所作業・火災・工具管理

軽天工事では、脚立・足場・天井内などの高所作業や火気使用が頻繁にあります。

主な危険:

  • 吊りボルト作業中の墜落事故

  • グラインダー使用による火花トラブル

  • シャープエッジによる切創事故

安全意識:

  • 墜落防止器具(安全帯・ヘルメット)の常時装着

  • 火気使用時の監視・消火器配置

  • 研磨・カット部の養生と周囲への注意喚起

「無事故」が職人としての信用に直結します。


軽天工事の精度と信頼は、“見えない部分の配慮”で決まる

軽天工事は、内装全体の精度・強度・美しさを決める「骨格づくりの仕事」。
その中で、わずかなズレ・不注意・認識不足が大きなトラブルにつながるため、“正確さと配慮”が何より重要です。

「見えないところにこそ、職人の力がある」。
この誇りを胸に、一つひとつの工程に責任を持つことで、より高品質な空間づくりが可能になります。